ロンドンバレエ生活体験記part10♪
こんにちは。
イーバレリーナバレエスタッフのMikaと申します。
今回は、最終回として、ロイヤル・バレエスクールのインサイトクラスに参加したお話しをさせて頂きます。
「インサイトクラス」とは、簡単にいえば、体験レッスンの様なものです。
私がロンドンに住んでいた当時、バレエに関する情報は、主にロイヤル・オペラ・ハウス(注1)とロイヤル・バレエスクール(注2)のホームページから得ておりました。
その際、目に留まったのが、ロイヤル・バレエスクールのホームページで見つけた「インサイト」クラスという文字でした。
最初、「インサイトクラス」とは、どんなものか全く想像がつきませんでしたが、年齢の条件をクリアすれば、誰でも参加可能なバレエに関するイベントのようでしたので、参加申し込みをしてみました。
しかも、「インサイトクラス」の開催場所は、ロイヤル・オペラ・ハウスに隣接するロイヤル・バレエスクールの校舎です。
ロイヤル・バレエスクールの校舎は、11歳から16歳までが学ぶロウアースクールと、16歳から19歳が学ぶアッパースクールに分かれており、オペラハウスに隣接する校舎はアッパースクールの校舎になります。
日本を代表するバレエダンサーの熊川哲也さんや、吉田都さんなども、ロイヤル・バレエスクールのアッパースクールで学んだのちに、ロイヤル・バレエ団に入団されていますので、そんなスターダンサー達が、日々精進していた学び舎に入れるなんて、想像しただけで、胸が高鳴りますよね。(笑)
娘が参加した「インサイトクラス」は、ロイヤル・バレエスクールで開催している「アソシエイト・クラス」とは、どのようなクラスかを知る体験クラスでした。
特別レッスンには、いつもの先生の他に、2人の先生も加わり、こどもなりに、今までとは違う緊張感が感じられたようです。
「アソシエイト・クラス」とはロイヤル・バレエスクールに入学できる年齢には達していないけれど、ロイヤル・バレエスクールに入学を希望し、かつ才能ある生徒に対し、バレエトレーニングを行うクラスのことです。
「アソシエイト・クラス」のメンバーは、年に一度、開催されるオーディションの合格者のみで編成され、トレーニングは、ロイヤル・バレエスクールのスタッフによって行われるそうです。
ロイヤル・バレエスクールの系列校のようなイメージでしょうか。
まさに、ロイヤル・バレエスクールの先生のレッスンを受けられるという貴重なイベントに参加する事ができたのです。
当日受付で、こどもがレッスンを受けている間、保護者は一時外出するか、レッスンを見学するかを選べました。
私は、どのようなレッスン内容なのか、興味がありましたので、見学を希望しました。
参加者は、娘と同じ年齢のこどもが20~30人程で、レッスン時間は1時間半程度でしたでしょうか。レッスンを見学し、特に印象に残っているのが、曲調について理解を深めたり、イラスト等を用いて視覚からイメージを膨らませたりしながら、身体で表現をしていたことです。
こども時代から、工夫をして感性を育てることが、ロイヤル・バレエの最大の特徴といわれている演劇性の高いドラマティックな表現力へと受けつがれているのだと感じました
ロイヤル・バレエスクールでは、「アソシエイト インサイトクラス」の他にも、「オーディション インサイトクラス」を毎年開催しているようです。こちらは、文字通り、ロイヤル・バレエスクールに入学希望者が受けるオーディションとはどのようなものか、インサイトクラスで体験できるようです。
オーディション前に、模擬試験のように活用できそうですね。
そして、「オーディション インサイトクラス」は日本でも開催されているようです。
国際色豊かなロイヤル・バレエ団に通じるバレエスクールならでは取り組みだと感じますし、なにより日本人ダンサーが、ロイヤル・バレエ団で活躍している証ではないでしょうか。
さて、今回をもちまして、ロンドンバレエ生活体験記は終了となります。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。次のコラムもお楽しみに!
注釈
注1 ロイヤル・オペラ・ハウス
ロンドンのコヴェント・ガーデンに所在する歌劇場。ロイヤル・オペラ、ロイヤル・バレエ団そしてロイヤル・オペラ・ハウス・オーケストラの本拠地として使用されている。
注2 ロイヤル・バレエスクール
英国にあるクラシック・バレエの訓練校。ロイヤル・バレエ団およびバーミンガム・ロイヤル・バレエ団のために優れたバレエダンサーを養成することを目的としている。