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質問
大人になってからバレエを始めました。
肩甲骨(けんこうこつ)を下げるようにとよく注意されますが、“肩甲骨を下げる”と“肩を下げる”の違いがわかりません。
具体的にどのようにすればよいですか?
ペンネーム:ジゼル様
回答メッセージ
◎「腕は天使の羽のように背中からはえている」とイメージ
バレエはつねに身体をひきあげますが、肩に力がはいるとなめらかに見えませんし、バランスも取りにくいです。
肩甲骨を下げる=「腕は天使の羽のように背中からはえている」と考えてはどうでしょう。
たとえばアラスゴンド(※1)ではただ腕を横に上げるのではなく、まっすぐな姿勢と背中の筋力を意識すれば二の腕が疲れるのを防げます。
(※1:アラスゴンド=腕を横に開いたポジション)
アンナヴァン(※2)、アンオー(※3)、アロンジェ(※4)でも常に肩を下げて、背中から鳥がはばたくように、できるだけ遠くを通るように腕を動かすと、首や腕が長く見え、バレエらしい優雅さがでてきます。
(※2:アンナヴァン=みぞおち位の高さに両手を置き、手の平は内側で肘を軽く曲げた形)
(※3:アンオー=両手を上げ、手のひらは内側を向けて、肘を軽く曲げた形)
(※4:アロンジェ=肘と手首を外側に伸ばす動き)
むずかしいですが、レッスンを重ねると自然と肩甲骨を下げる感覚がわかってくると思います。
私はレッスン以外でもよく鏡でポールドブラ(※5)を確認します。
(※5:ポールドブラ=腕の動き)
わからないことはどんどん先生に質問し、自習も繰り返してぜひコツをつかんでください。
ペンネーム:アカミミガメ様
バレエスタッフからのコメント
肩甲骨を下げて!と言われても難しいですよね。
少し時間がかかりますが、感覚さえ掴んでしまえば、ちょっとの意識で大丈夫です!
肩甲骨を下ろす意識をすると、自然と肩も下がり、脇の意識も出来て、上半身が安定してきます。
なので、バレエでは“肩甲骨を下げる”という表現をするのだと思います。
バレエの基本姿勢は、首の後の付け根(首の縦のラインと肩の横のラインが交わる点)を立てて、頭のてっぺんを糸で吊られているような感じで上に意識し、肩甲骨は床の方向にまっすぐ下ろします。
そうすると、自然とお腹も引きあがって、肩甲骨・肩も下がり、正しい姿勢に近づきます。
まず、肩を内側から外側に回しながら下ろし、その延長線で脇も下します。
下ろすと共に少し内側に肩甲骨を寄せる意識をしてみて下さい。
ただ、肩甲骨は寄せるものではなく、左右離して平らに保つことで、背中のラインが綺麗になり、手も長く・大きく使えるようになります。
そのためには、肩甲骨を自由に動かせるよう、肩甲骨のストレッチが重要になります。
私がよくやるのは、スポーツタオルの左右端を持ち、腕を前→後ろ→前…と肩回しをします。
この肩回しのストレッチで肩甲骨周りが動きやすくなり、手も大きく動かすことが出来るようになりますので、是非試してみて下さい。
アカミミガメ様もおっしゃっておりますが、肩甲骨も腕だと思って、腕を動かす時は肩甲骨から動かすようにすると、肩甲骨に意識が行き、“肩甲骨を下げる”意味がわかってくるのではないかと思います。
どうしても文章では伝わりにくい部分がありますので、先生に直接教えて頂くと良いと思いますよ!
コツを掴むまでに時間がかかりますが、日々頑張って下さいね^^
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