引越しや転勤などをきっかけに、これまで10か所以上のバレエ教室に通ってきました。
現在は2児の母として、子どもの習い事やお教室選びについても身近に感じる立場です。このコラムでは「バレエをもっと楽しむための基礎知識」を、経験者・保護者目線でわかりやすくお届けします。
バレエを踊るときは、振付を間違えないことや、ポジションが正確かどうかに意識が向きがちです。
「順番は合っているかな?」「つま先は伸びているかな?」と不安になり、動きを追うだけで精一杯になってしまうこともありますよね。
もちろん、振付やポジションを意識することは大切です。
そのうえで少し余裕が出てきたら、「音に合わせて動くこと」にも目を向けてみましょう。
同じ動きでも、正確に音が取れているかどうかで見え方は大きく変わります。

手拍子でつかむ音の取り方
たとえば「1・2・3・4」と数える曲で、
「いち・ にい・ さん・ しい」の数字の頭に合わせて手をたたくと、音にまっすぐ乗っているように感じます。
一方で、数字のお尻に合わせて手をたたくと、少し弾むような、軽いノリに感じられることがあります。
「いち・ にい・ さん・ しい」のようなイメージです。
このように同じ曲でも、どこで音を取るかによって音楽の感じ方は変わります。
踊るときも同様に、どの瞬間を音に合わせるのかがとても大切です。
3拍子?4拍子?まずは拍子を感じよう
レッスンで使われる曲は、
「1・2・3 1・2・3」と数える3拍子のワルツや、
「1・2・3・4 1・2・3・4」と数える4拍子の曲が多く使われます。
先生が音楽をかけたら、まずは心の中で拍を数えてみましょう。
最初から正確にわからなくても大丈夫です。少しずつ「3拍子っぽいな」「4拍子かな」と感じられるようになれば十分です。
タンジュとジャンプで考える音の取り方
例えばタンジュ*¹の場合、足を出すところで音を取る場合は、


- 「い」で足を出して、「ち」で戻す
- 「に」で足を出して、「い」で戻す
というように、カウントの頭で足を出します。
一方で、戻すところで音を取る場合は、カウントの前に足を出しておき、
- 「いち」で戻す
- 「にい」で戻す
というように、足を集めるところに音を合わせるイメージです。
先生によっては、足を外に出すところで音を取ることを「外どり」、集めるところで音を取ることを「内どり」や「中取り」と説明することもあります。
言葉だけ聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、「外へ出す瞬間に合わせるのか」「内側へ戻す瞬間に合わせるのか」と考えると、イメージしやすくなります。
*¹タンジュ:軸足に体重をのせたまま、もう片方の脚のつま先を床につけて伸ばす動き
ジャンプも同じです。
ジャンプの場合は、「ワン・アンド・ツー・アンド・スリー・アンド・フォー」というように、カウントとカウントの間を意識するとわかりやすくなります。
一番高く跳んでいるところを音に合わせる場合は、


- 「ワン」で一番高くなり、「アンド」で着地する
- 「ツー」で一番高くなり、「アンド」で着地する
一方で、着地の瞬間を音に合わせる場合は、カウントの前に先に踏み切り、
- 「ワン」の音に合わせて着地する
- 「ツー」の音に合わせて着地する
着地のタイミングを音に合わせるイメージです。「アンド」のときは空中にいることになります。
音の取り方はアンシェヌマン*²によって変わります。
同じタンジュ、同じジャンプでも、どの瞬間を音に合わせるかで動きの印象は大きく変わります。
*²アンシェヌマン:レッスンの中で行う動きの組み合わせや順番
まとめ
バレエでは、振付やポジションだけでなく音の取り方も大切です。
最初から完璧に合わせようとしなくても大丈夫です。
まずは、曲が3拍子なのか4拍子なのかを感じるところから始めてみましょう。
慣れてきたら、先生のカウントを聞きながら、どこで音を取っているのかを少しずつ意識してみると、動きと音楽の関係がわかりやすくなります。
足を出す瞬間、戻す瞬間、跳ぶ瞬間、着地する瞬間など、どこを音に合わせるのかがわかってくると、動きと音楽が自然につながります。
焦らず、自分のペースで少しずつ「音に合わせる感覚」を育てていきましょう。

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